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ギャンブルと脳の話

 

たまの遊びであれば問題ないですが、依存症が社会問題にもなっている「ギャンブル」。

当然ながら、ギャンブルと脳の働きは密接に関係しているので、解き明かしていきたいと思います。

 

ギャンブルに依存してしまう仕組み

2014年に発表された厚労省のデータでは日本のギャンブル依存症人口は530万人以上(男性の方が圧倒的に多い)で、この数字は世界的に見ても非常に疾患率が高いようです。

ギャンブルと関係の非常に深い神経伝達物質がご存知「ドーパミン」です。金銭を獲得するなどしたときにドーパミンが放出されヒトは快感を感じます。

ギャンブルを繰り返していくうちにドーパミンが通常値を超えて過剰に分泌されることがギャンプル依存症の一因であると考えられています。つまり、ギャンブル依存になると勝ったときに異常な刺激を得てしまうわけです。
ギャンブルに集中するほどドーパミンも出やすくなるため、集中力の高い人が実は危険だったりもします。

 

ギャンブル脳のデメリット

ギャンブル依存者は、健常者と比べて賭け事以外の周囲の刺激に対しての脳の反応が鈍くなることが知られています。ギャンブル以外に対して楽しいと思ったり関心を持ったりということがなくなってしまうのです。

つまりギャンブルによって脳の構造が変わってしまうのです。性格までもが変化してしまいます。
脳が「大根から漬物の沢庵になってしまう」というような表現をする医師もいるくらいなのです。

また、ドーパミンが過剰分泌される一方でセロトニンの働きが抑制される弊害もあるようです。

 

リスクとベネフィットの正しい比較

ギャンブルは胴元(運営者)が一番儲かるのですから、損している人の方が多いことは周知の事実です。
しかしながら、依存者は勝ったときに記憶が強烈(←ドーパミンの過剰分泌)でギャンブルをすることによる金銭的な期待値を正しく判断できない状態になっています。

このベネフィットとリスクを正確に認識できているのかという話は何もギャンブルに限ったことではなく、誰しもに突き刺さる言葉ではないでしょうか?
起こる確率が稀なベネフィットもしくはリスクを過剰に評価・認識し、確率論的に異常なアクションを起こしていないかを考えなければならないということです。

例えば、生命保険もリスクを過剰に捉え過ぎているといわれております(テールリスク問題)。
生命保険会社が莫大な収益を上げていることを考えれば、リスクの大きさに対して過剰な保険料が全体として支払われていることは自明でしょう。(皮肉なことに生命保険とギャンブルの市場規模は近しいようです)

 

人間である以上、確率論に従順でいられないのも真実ですが、そこで思考停止せずに別の解がないのかを考えられるか否かが分かれ道と言えるでしょう。