「あなたの脳」に一番必要な記事はこちら

意思決定と合理性と感情

 

脳手術で感情を司る部位を失った人は、超合理的となって冷静な意思決定を行えそうなものですが、実は何も決められない人になることが知られています。

仕事プライベート問わずに個人や組織が日常的に行う「意思決定」について考えてみましょう

 

ソマティック・マーカー仮説

神経学者アントニオ・ダマシオの唱える「ソマティック・マーカー仮説」は、「意思決定において情動的な身体反応が重要な信号を提供する」という仮説です。平たく言うと外部情報が取り込まれたときに、まず感情が情報をふるいにかけて、その後に意思決定を効率的に行うことを意味しています。

この仮説に従えば、意思決定を合理的に行うために感情を排する行為は逆に非効率だと考えることができます。(この仮説には賛否あります。)

 

意思決定とは

「マネジメント」の発明者とも呼ばれるドラッカーは、意思決定について著書『経営者の条件』で「意思決定とは判断である。いくつかの選択肢からの選択である。」と述べています。

また、ドラッガーは「意思決定は成果を挙げるためになされるものであり、とりうる行動を選択することである」「決定した行動に成果をあげさせることのほうが、さらに重要であり困難」と唱えています。

DeNAのファウンダーである南場氏も「正しい道を選ぶことよりも、選んだ道を正しくすることが大切」と言っています。

 

戦術と戦略

意思決定は「戦術的」意思決定と「戦略的」意思決定に分けることができ、この違いを意識することが需要です。

戦略的意思決定は戦術的意思決定よりも高次の概念で、ドラッガーは戦略的意思決定について「正しい答えを見つけることではない。正しい問いを見つけることである」と言っています。
問題の特定→問題の分析→原因の特定→解決策のフローとなります。いかに本質的な問題を見つけだして、深く分析できるかが重要です。

戦術的意思決定は、問題やその原因がある程度明確になっていることが前提となっており、より具体的事象への対処がメインとなります。

日常的には戦術的意思決定の場面の方が多いですが、戦略的意思決定がきちんとなされていれば、戦術的意思決定にはそれほど時間がかからないです。人と差がつくのは戦略的意思決定であることを頭に入れておきましょう。

 

個人の意思決定も組織の意思決定も本質的な部分では似通っています。そして責任ある意思決定の積み重ねが人を成長させます。いつか組織的な意思決定を行う立場となることを見据えて、日々の意思決定を頭を使って実行していきましょう。